結論
- 腹圧を一番かけたいならレバーアクション。 レバーアクションがおすすめ。
ピンベルトで出来やすい前側のスペースがないのでより360°に腹圧がかかっている感触がわかりやすい。着脱もしやすい。 - 持ち運びと共有ならピンバックル。 軽くてコンパクトにまとまり、1本を複数人で使い回せます。
- 革の厚さ・幅は同じです。違いは「締める仕組み」だけだと考えてください。
- 筆者の結論。個人で使うなら、最終的には腹圧を高くできるレバーアクションタイプをおすすめします。
この記事を書いた人
パワーチューブ NAOTOP.L.College 代表
パワーリフター。YouTubeチャンネル「パワーチューブ」(登録者21万人)を運営。自社ブランド P.L.College でパワーベルト・リストラップ・ニースリーブなどのトレーニングギアを開発し、本記事で紹介している2本のベルトも自ら監修しています。ベンチプレス大会「パワフェス」主催。
公式記録(66kg級):スクワット 207.5kg / ベンチプレス 135kg / デッドリフト 207.5kg / トータル 550kg
以下、それぞれの仕組みと、どちらを選ぶべきかを説明します。
01違うのは「締める仕組み」だけ
まず前提として、ベルトの支える力は 革の硬さと厚さで決まります。P.L.Collegeの2本は、レバー式もピン式も 牛革100%・厚さ13mm。ここは同じです。
つまり「レバー式のほうが本格的で、ピン式は初心者用」ということではありません。素材のスペックは同じで、違うのは腰に固定するときの機構だけです。
レバーアクション
あらかじめネジで穴の位置を固定しておき、レバーを倒して一気に締める方式。締める強さは毎回同じで、着脱はレバーの上げ下げだけ。
ピンバックル
ベルトの穴にピンを差し込んで留める方式。穴を1つずらすだけで締め具合を変えられるので、その場で誰のウエストにも合わせられる。
その前に:薄手のレザーベルトという選択肢
トレーニングベルトは、留め方だけでなく 厚さでも腹圧の入りが変わります。ゴールドジムのレザーベルトのような薄手のタイプは、体に沿いやすく、着けたまま動きやすいのが特徴です。
ジムに通い始めたばかりの方や、腹圧よりも動きやすさを優先したい種目には、こちらが合うこともあります。
フォームがまだ固まっていない段階なら、まずは薄手のベルトから入るという選び方も十分にありです。
02レバーアクションを選ぶべき人
理由1:腹圧のかかりが一番大きい
これが最大の理由です。レバー式で360°隙間なく体格部に密着させることができます。ピン式や薄手のベルトも含めて、腹圧のかかりが一番大きいのはレバー式だと考えています。
スクワットやデッドリフトのメインセットで「あと少し腹圧が欲しい」と感じている方には、レバー式をおすすめします。
理由2:毎回まったく同じ強さで締まる
ネジで穴の位置を固定してしまうので、レバーを倒せば毎回同じ締め付けになります。セットごとに「今日は締め方が甘いかも」と悩む余地がありません。
デメリット:重い。持ち運びが大変
レバー式は 金具の分どうしても重くなります。 ジムバッグに入れて毎日持ち歩くとなると、これは地味に効いてきます。
P.L.Collegeではここを軽量バックルで詰めていて、現行のパワーベルト ライトに使っている パワーバックル ライトはアルミ合金製で320g。旧モデルのバックルから447g軽くなっています。それでも、金具のないピン式よりは重い、というのが事実です。
もうひとつ。穴の位置を変えるにはプラスドライバーでネジを外す必要があります。 ウエストが増減したときや、種目によって締め具合を変えたいときに、その場でサッと変えられません。
レバーアクションが向いている方
- とにかく腹圧を最大にかけたい
- 自分専用の1本として使う
- スクワットとデッドリフトの重量を伸ばしたい
レバーアクションをおすすめしない方
- 部活・チーム・ジム仲間と1本を共有する予定がある
- IPF公認ベルトが必要な国際大会に出場する(弊社のベルトは公認を取得していません)
03ピンバックルを選ぶべき人
理由1:1本を複数人で使い回せる
これがピン式の一番の強みです。穴を差し替えるだけなので、体格の違う人同士でも、その場ですぐ自分の締め具合にできます。
部活動やチームでの共用、ジム仲間との回し使い、トレーニングパートナーとの共有。この用途ではレバー式は使えません。レバー式は前に使った人がネジで固定した位置のままなので、体格が違えばドライバーで組み替えるしかないからです。
理由2:軽い。コンパクトにまとまる
大きな金具がないぶん軽く、くるくる巻いてコンパクトにまとめられます。ジムバッグに毎日入れて持ち歩く方には、この差はかなり大きいです。
ピンバックルが向いている方
- 部活・チーム・ジム仲間で1本を共有したい
- 毎回ジムバッグに入れて持ち運ぶ
- 体重の増減がある(減量・増量期がある)
- 初めてのパワーベルトで、いきなり締め上げるのが不安
ピンバックルをおすすめしない方
- 限界重量に挑戦していて、腹圧を1%でも多くかけたい
- 自分専用の1本でよく、持ち運びも共有も関係ない(その場合はレバー式のほうが満足度が高いはずです)
04スペック比較
| 項目 | パワーベルト ライト(レバー式) | リフティングベルト(ピン式) |
|---|---|---|
| 素材 | 牛革100% | 牛革100% |
| 厚さ | 13mm | 13mm |
| 幅 | 10cm | 10cm |
| 留め方 | レバーアクション | ピンバックル(ダブルピン) |
| 腹圧のかかり | 一番大きい | しっかり締めれば十分 |
| 重さ・携帯性 | 金具の分やや重い(バックル単体320g) | 軽い・コンパクトにまとまる |
| 締め具合の変更 | プラスドライバーでネジを付け替え(8段階) | その場で穴を変えるだけ |
| 複数人での共有 | 向かない | 向いている |
| サイズ展開 | XS / S / M / L / XL | S / M / L / XL |
| 価格 | 18,000円 | 14,800円 |
※価格・仕様は変動する場合があります。最新情報は各商品ページをご確認ください。
053つの質問で決まります
筆者としての結論
「誰かと共有する予定がないなら、個人で使うなら最終的には腹圧を高くできるレバーアクションタイプをおすすめします。ベルトは腹圧をかけるための道具なので、そこが一番強いものを選ぶのが自然だと考えています」
持ち運びの負担も、軽量バックルで詰めています。「重いから」「ジムが遠いから」という理由でレバー式を外す必要はありません。
06どちらを買っても気をつけてほしいこと
バックルは体の中心に持ってくる
バックル部分が体の中心からズレると、肋骨に当たって痛みが出ることがあります。 着けるときは必ず中心に来るようにしてください。
サイズはウエスト実測で選ぶ。迷ったら大きいほう
リラックスした状態で、へそ周りのウエストを測ってください。ズボンのサイズではありません。
数字だけだとイメージしにくいので、実際に購入された方のレビューからサイズ選びの実例を挙げます。
| ウエスト | 選んだサイズ | レビューより |
|---|---|---|
| 75cm前後 | S | 「Mと迷ったが、表記より意外と余裕ある気がします」 |
| 86cm | M | 「サイズ感は公称通り。今後減量予定ですが、もう少しウエストが大きくてもサイズ調整で対応できそう」 |
|
93cm (175cm / 85kg) |
L | 「175センチ85キロ、腹囲93cmでLサイズにしました」 |
|
97cm (85kg) |
L | 「体重85キロ、ウエスト97でLサイズいい感じ!」 |
※P.L.College パワーベルト ライトの購入者レビューより抜粋(482件・平均4.83)。
境目でどちらか迷ったら、増量があるかないかで選んでください。 体重が増えたときに、小さいほうだと締められなくなります。逆に、真ん中あたりの穴で締められるサイズなら、増量・減量のどちらにも対応できます。
革は最初硬い。馴染むまで1〜2ヶ月
牛革100%・13mmの分厚いベルトは、届いた直後はかなり硬いです。週3回のトレーニングで 1〜2ヶ月くらいで馴染んできます。これは他社のパワーベルトも同じです。「硬すぎる」と感じても、しばらく使ってみてください。
ジムに通い始めたばかりの方へ
フォームが固まっていない段階で分厚いベルトを強く締めると、肋骨に食い込んで痛めることがあります。 本当に始めたばかりの方には、まずは安価で柔らかいベルトをおすすめします。
ある程度フォームができてきて、さらに重量を伸ばしたい段階に来たら、そのときが13mmのベルトの出番です。
07P.L.College の2本について
最後に弊社の製品について書きます。上で説明した違いを、そのまま2本の製品にしています。
LEVER ACTION
パワーベルト ライト(レバーアクション)
牛革100%/幅10cm × 厚さ13mm/レバーアクション/ネジで8段階調節/XS〜XL/18,000円
レビュー482件・平均4.83(5つ星が87%)
- 幅10cm・厚さ13mmは、パワーリフティング競技規定の最大値です
- 専用の軽量バックル「パワーバックル ライト」を新開発。320g、旧モデルのバックルから447g軽量化しました
- 国内の大会では使用できます。全国大会に出場する選手にも使っていただいています。IPF公認は取得していないため、国際大会に出場される方は他社製品をご検討ください
PIN BUCKLE
リフティングベルト(ピンタイプ)
牛革100%/幅10cm × 厚さ13mm/ダブルピンバックル/S〜XL/14,800円
- 革のスペックはレバー式と同等です。留め方だけが違います
- 自分の穴を覚えておけば、誰が先に使っていても、その場ですぐ自分の締め具合に戻せます
よくある質問
Q.結局どっちが強いんですか?
革の厚さ・幅は同じなので、支える力そのものは同等です。ただし 360°体に360°体に密着できるのはレバー式なので、腹圧のかかりはレバー式が一番大きくなります。個人で使うなら、最終的にはレバーアクションタイプをおすすめします。
Q.初めてのパワーベルトはどちらがいいですか?
どちらでも大丈夫ですが、締め具合をその場で調整できるピン式のほうが失敗しにくいです。ただし本当にジムに通い始めたばかりの方は、13mmの分厚いベルト自体がまだ早いことがあります。
Q.減量・増量でウエストが変わります。どちらがいいですか?
ピン式の方が対応しやすいです。穴を変えるだけで対応できます。レバー式でも5分もかからず変更はできるので使いたい方を選ぶのが一番おすすめです。
Q.レバーの調節にドライバーは必ず必要ですか?
はい、プラスドライバーが必要です。締めるときは 片方ずつではなく、両方のネジを均等に少しずつ締めてください。片方だけ先に締めると、もう片方がうまく閉まらなくなります。
P.L.Collegeのパワーベルトは付属でドライバーが付いてきます。
Q.部活で共用したいのですが、何本必要ですか?
ピン式なら、対応ウエストの範囲が合っていれば1本を複数人で使えます。体格差が大きいチームは、サイズ違いで2本あると回しやすくなります。
Q.大会で使えますか?
国内の大会では使用できます。 実際に、全国大会に出場する選手にもP.L.Collegeのベルトを使っていただいています。ただし IPF公認は取得していないため、IPF公認ギアが求められる国際大会では使用できません。 国際大会に出場される方には他社の公認ベルトをおすすめします。
Q.ベンチプレスでもベルトは必要ですか?
ベンチプレスでも腹圧はかかるので、使う方は多いです。ベンチプレスでも使用する事をおすすめしています。
Q.白いウェアに色が移りませんか?
牛革なので、白系の衣服には色が移る可能性があります。特に汗をかいた状態では移りやすいのでご注意ください。これはレバー式・ピン式どちらも同じです。
Q.ダブルピンとシングルピンはどちらですか?
弊社のリフティングベルト(ピンタイプ)は ダブルピン(ピン2本)です。
Q.セット間もベルトは締めたままでいいですか?
セットの直前に締めて、終わったら緩めることをおすすめします。
Q.ベルトを使うと体幹が弱くなりませんか?
ベルトは腹圧を逃がさないための道具であって、体幹を使わなくなるわけではありません。ただし全種目・全セットで着けっぱなしにする必要はないので、メインセットで使う、という考え方をおすすめします。
Q.スクワットとデッドリフトで同じベルトを使っていいですか?
問題ありません。1本で両方に使えます。
Q.届いたときの革の匂いが気になります
接着剤や防腐剤の匂いが強めに残っていることがあります。屋外で干す、扇風機で風を当てる、数ヶ月使う。このいずれかでだんだん和らいでいきます。
Q.サイズが合わなかった場合、交換できますか?
新品未使用の場合のみ、返送料ご負担いただければ交換可能です。
まとめ
- 革の厚さ・幅は同じ。違うのは締める仕組みだけ
- 腹圧を最大にかけたいならレバーアクション。 ただし金具の分重く、持ち運びには不利
- 軽さ・携帯性・複数人での共有ならピンバックル。 穴を変えるだけでその場で調整できる
- 共有する予定があるなら、それだけでピン式に決まる
- どちらもバックルは体の中心に。サイズは迷ったら大きいほう
- 筆者の結論:個人で使うなら、最終的には腹圧を高くできるレバーアクションタイプ
ベルトは何年も使う道具です。「腹圧か、持ち運びか」。ここさえ決まれば、あとは自然に選べます。

